ディズニーちょっといい話。キャストさんの魔法で心温まった話



ショー抽選

今年7月息子の3歳の誕生日に息子、旦那、母、姉、私の5人でランドに行った時にショーの抽選をしたくて抽選会場に入ったら、子供が怖いとギャン泣き。そしたらキャストのお姉さんが来てくれて付けてたお誕生日シールに気づき、もう一枚作ってくれた。そのあとお兄さんが来たときに「このお兄さん絵が上手だから書いてもらいな」って言ってお姉さんはゲストの人に呼ばれて行っちゃったような?

お兄さんはお誕生日シールに名前とプーさんとティガーの絵を書いてくれてる時に抽選の機械が空いちゃったので、私が抽選をやってる間にお兄さんがいなくなってました。なので出ようとしたら母と姉が「キャストさん待っててって言ってたよ」と。待ってると間もなくお兄さんが戻ってきてシールをくれました。

それを見ると最初に描いてくれてたプーさんとティガーに色が付いてて、後ろ(シール台紙)にメッセージがいろいろ書いてありました。内容的にはまた来てねと…。泣いてる息子に気づいてから抽選会場出るまで忙しい中息子を喜ばせていただいた事感謝しています。泣ける話ではないですが、私にとって最高の思い出です。そのプーさんとティガーは台紙から剥がさずとっといてます。また早く行きたいなあ。
 かおりさんの投稿

ウィッシュを込めて

1月23日、朝4時半。眠い目をこすりながら最寄り駅までの道をルームシェア相手の同居人と歩く。目的は、ディズニーシーで友人Yさんへのジェラトーニグッズを買うため。最初はただそれだけだった。

Yさんは我々二人の共通の友人で、日ごろからよくお世話になっている方だった。ただ、住んでいる場所がかなり離れており、ただでさえ直接会うことも難しく、まして、ディズニーリゾート、まして15周年、さらにはスウィートダッフィー期間に来園することなど、職業柄も含め不可能だった。

しかし、Yさんはジェラトーニ並びに、ディズニーキャストさんにいつか会うことを楽しみにしており、私たちとの通話の最中にディズニーリゾートの動画を見ては、その日を心待ちにしている。

我々も、Yさんとのシー来園を夢見ており、いつか、いつかと話していたところ、たまたま休日の重なった23日、せめてグッズだけでもとシーのチケットを入手したのだった。

入園直後にYさんの欲しがっていたグッズを中心にあらかたの買い物を終え、さあ、いざスーベニアカップを集めにいこうと園内を回り始める。強風の中凍えながらキャラメルジェラートを食べたり、チョコレートムースを食べたりと普段アトラクションにばかり走っていた自分が嘘のような、ゆったりとしたシーを楽しんでいた。

と、偶然開演時間に間に合ったビックバンドビートから話は急展開する。初めてビックバンドビートの会場に入った我々は、内装の美しさにびっくり。古き良きブロードウェイをそのまま切り取ったような作りは、Yさんの好きな雰囲気のものだった。それは、内装だけにとどまらず、キャストさんたちの衣装もまたしかりであった。ふと、我々はどちらからともなく口を開いた。

「キャストさんの写真、撮らせてもらおうか」

最初の思い付きとしては、本当にコスチュームだけ撮れればいいやとか、そんな軽いものだったし、仮にも勤務中の方々に無理なお願いだから、断られて当然だと思っていた。

「あの、よかったら、なんですけど、お兄さんお姉さんの写真撮らせてもらってもいいですか?」

当然断られるつもりで、本当にダメ元で声をかけた我々は、不審者に思われてもおかしくない。ディズニーリゾートではなく、普通のショップで、店員さんを写真に撮らせてくれなんて言って、OKする職場があるだろうか?ディズニーリゾートのキャストさんは、ただでさえお忙しい。その中での、自分勝手な申し出に応えて貰えるはずがない。そう思っていた。

「え?僕でいいんですか?」

びっくりしたような答えに、こちらもキョトンとする。

「はい、もしよかったらなんですけど」
「え、あ、じゃあお姉さんも一緒にします?」
「あ、じゃあよかったら…!」

あまりの快諾ぶりに、深々と頭を下げる。

「ありがとうございます!」
「いえいえ、いってらっしゃい!」

これは何が何でもYさんにお届けしなくては。それまでふやふやした思い付きが、はっきりと形を見せた。何人が応えてくれるかはわからないけれど、今日出会ったキャストさんたちの笑顔をYさんにお届けしよう

そこから我々の行動は早かった。時間は14時ちかく。冬の日没は早い。それまでに、全エリアのキャストさんに声をかけよう。なるべく、ショップや、業務の邪魔にならないかどうかを確認したうえで。手近な場所から回っていかないと時間がない。事情を説明するのだって、かいつまんで話さなければキャストさんの邪魔になる。

「よかったら、写真を撮らせてもらえませんか?実は、今日一緒に来られなかった友達がいて、その子がキャストさんたちにお会いするのをとっても楽しみにしてたんです。それで、せめて写真だけでも届けられたらって思って」

もっとかいつまんだ説明をしたキャストさんもいたが、大体こんな感じにまとめて。正直もっと上手い言い方はあったのだろうが、あの時はこれが精いっぱいだった。しかし、そんなつたない説明に、キャストさんたちは皆一様に笑顔で答えてくれた。本当にわがままなお願いだと思う。

考えても見てほしい、一緒に来れなかった、ということは、パークにいるゲストでもないわけで、つまるところ、厳密にいえば彼らにとってのお客さんでも何でもない人間のために勤務時間中に、わざわざ写真を撮らせてくれているのだ。

たしかに、邪魔をしないようにというのであれば、風景写真と一緒に納めてしまえばいい。しかし、それは盗撮と一緒だ。一言許可を得てからでなくては。断られて当然だ、そもそもがそんな考えだったから、快諾してくれて、こちらからは「写真を撮らせてほしい」としか言っていないにもかかわらず、「じゃあポーズとりますね!」「旗見えるように持ちますね」と、思い思いの工夫をしてくれる、その優しさに、深々と頭を下げるしかできないのが歯がゆいと思っていた時だった。

マーチャント・オブ・ヴェニス・コンフェクションのお姉さんが、撮り終わった後に声をかけてくれた。

「いまお時間ありますか?」

はて、と我々は思いながら首を縦に振った。

「よかったら、その来られなかったお友達に、ウィッシュシールを送りたいんですけど…」

ウィッシュシールとは、15周年のディズニーシーでパーク内のキャストに声をかけるとその人の名前を書いた“Wish”シールをくれる、というもの。強風のためお店の入り口の風が当たらないところまで誘導してくれ、Yさんの名前を書いてくれるお姉さん。

「願いを込めて書きました。私の名前もYなんです。なので、ちょっと親近感が…今度は3人で一緒に来てください」

手渡されたウィッシュシールに涙がこぼれるかと思った。

「絶対に、大切に本人に届けます!」

我々は何度も頭を下げた。そんな真心があるだろうか。さっきも述べたように、パークに来ていない時点で、厳密にいえばお客様ではないYさんのために、ここまでしてくれるのかと。優しさだけで構成されている世界なんじゃないか。いや、マジで。

そうして全エリアのキャストさんの写真を集め終わり、強風ではあったが、無事にクリスタルウィッシュジャーニー シャイン・オンの夜公演も見終わった我々。

「さーて、じゃあ最後にレイジングスピリッツ乗って帰りますか!」

何を隠そうこの私、レイジングスピリッツ大好き人間でございまして、レイスピ乗らないシーはあり得ない、とまで言う始末でして…同居人にわがままを言って、最後のアトラクションとして乗りに行かせてもらったわけです。短縮営業の日だったので、続々と帰る人波に逆らうように一番奥のエリア、ロストリバーデルタへ。

「ただいま15分ほどでご案内できまーす」
「お!やったね、15分だって!」
「…あ、昼間に写真撮ってくださった…!」
「!ああ!あのときのお姉さん!」

奇跡的な再会というか。昼間に写真を撮らせていただいたレイジングスピリッツのお姉さんが、たまたま入り口の誘導で出てきていたのだ。

「お二人とも、キャストの写真を集めてらっしゃるんですか??」

そうだった、レイジングスピリッツといえば、シーを代表する人気アトラクション。タワーオブテラーのお兄さんお姉さんは運がよかったため人ごみの少ないときに声をかけられたのだが、このレイジングスピリッツのお姉さんの時にはかなり話をかいつまんでしまったのだった。せっかくだと思い、ことの経緯をお話することにする。

「実は、今日一緒に来れなかった友達がいるんです。その子、普段から動画サイトのキャストさんたちが働いてる動画とかを見ては自分も元気になるって言ってる子で、でも、ここに来るのが難しい子で、せめて今日写真だけでもって思って、お願いして回ってたんです」

無理言ってすみません、と頭を下げると、お姉さんはパッと顔を輝かせて口を開いた。

「そうだったんですね!その話で私たちも元気になれます!」

あ、お二人ともお時間大丈夫ですか?と、いそいそとカバンの中を探るお姉さん。

「お友達に、私からもウィッシュシールを贈らせてください!」

まさかの2枚目ウィッシュシールに、こんなにもらっていいのだろうか…!と思いながらも、ありがたくいただくことに。いや、だって最高の真心じゃないか、と。

すると、なにやらシールを裏返して書き足しているお姉さん。おや?と思いながら、満面の笑みで渡されたシールを大事に鞄にしまおうとすると、お姉さんがハっと気づいたように声をかけた。

「あの、お友達のかた、お体悪くされてるとかじゃないですよね?私、裏に『今度はぜひ3人で来てください』なんて書いちゃったけど、大丈夫ですか?」

「へ?ああ、大丈夫です!いつか、絶対3人で来ます!」

その時はそんな返答しか返せなかったのだが、よくよく考えてみれば、例えば怪我や病気で来園が不可能な相手に軽々しく『来てください』なんて書いてしまってはいないだろうか、というところにまでこのお姉さんは気を配ってくれている、ということなのだ。なんという思いやり。もはや一日の中で感動しっぱなしの我々はこの頃になると感動で後頭部が痛くなる始末だった。ありがとうお姉さん。ちゃんとYさんには26日付で送ったよ…

その後、眼鏡なしで乗ったレイジングスピリッツは、視界ゼロでちょっと怖かった。

お土産も買って、さあ帰ろうとなったとき、ハっと我々は思いつく

「リゾートラインのお兄さんお姉さん……」
「いやいやいや、リゾートラインは交通機関だからダメだろ」
「いや、だから、断られるの覚悟で…」
「お、おう…ダメだったら我々がちょっと不審に思われるだけで済むもんな…」
「そうそう、恥かくのは我々だけだ…」

と、そこへ一人のお姉さんが通りかかる。

「あの、お忙しい中すみません…」

すると、事情を聞いたお姉さんは、快くOKしてくれた上、寒い中手袋を外して、15周年のモニュメント前まで移動してくれた。

「お仕事中にすみません」

と頭を下げると、「いえいえ、全然大丈夫ですよ~!」と笑って見送ってくれた。なんだここ、ほんとに優しみしかねぇ。そう思った一日だった。

翌日、スライドショーにして、Yさんに写真を見てもらったところ、声が出ないくらい感動してくれました。返す返すも、キャストさんたちの真心のおかげです。ありがとうございます。本当に、言葉にしきれません。真心をありがとう。
 あいらさんの投稿

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